家族の深い「愛情」という名の支配?ちょっと怖いよ!スッタニパータ
最も根強い支配関係になりかねない家族の絆
~スッタニパータ 犀の角の経より~
どこかで聞いたようなお話ですが・・・
将来はお医者さんになるために、
生まれ育てられてきたような、
お医者さんの息子さんが、
あるとき、ふと考える。
「おれは、本当に医者になりたいんだろうか?」
そして、気づいてしまう。
「いや、おれが本当になりたいのは・・・・・・
お笑い芸人だぞ!!!」
さあ、困ったね。どうしよう?
1 親に話して、説得して、認めてもらう。
2 言ったら大変なことになるから、あきらめて医者になる。
3 医者になるふりをして、コツコツとお笑いへの道を歩み始める。
う~ん、こまった!! 悩むよな~
それでは、ここで、スッタニパータ 犀の角の経 からひとつ。
38-4
拡がる竹(の根)がからまるように
人は妻子に愛著する
筍が何にもとりつかぬのをみて
犀の角のようにただ一人歩いてゆこう
竹の根は、土の中でしっかりと絡み合っていて、
地震が来ても大丈夫なくらい。
それを、家族の執着に例えられているんだな。
この世で一番深い、家族の絆も、
この世で一番強い、支配関係になりかねない。
「おまえがどんな医者になるか、父さんは楽しみにしてるよ。
そのためになら、どんなに学費がかかってもかまわないぞ。」と言って、
授業料の高~い、塾や、大学を紹介してくれる お父さん。
「あなたは私の誇り。
あなたが立派な医者になることだけが、母さんの希望なの。」と言って、
毎晩せっせとお夜食を運んでくれる お母さん。
それが親の愛だと思ったら、
簡単に断ち切ることなんてできないよ~!
でも、これを何とかしないと、
本当の自由なんてない・・・
よし! 本当のことを言って、説得しよう!
このしつこく絡み合う竹の根を振り払おうとする。
思い切って振り払ってみたら、
意外と簡単に振り払えた!・・・
というのなら、よいのだけど、
場合によっては、
「なにい~~~?!
おまえを大学に出すために、どれだけ苦労したと思ってるんだ!!
そんなことは、絶対に許さん!!」
お父さん激怒!
「まあ~、なんてこと!!
もう、お母さんの人生はおしまいだわ!
そんなこと言って、お母さんを、これ以上悲しませないでちょうだい。」
お母さん泣き崩れる・・・
そして、竹の根は、ますますしつこくからまってきて、
そして、こんがらがっちゃって
最悪の事態になったりする。
やっぱり無理だ。
諦めて、医者の道へ進もう。
まあ、それはそれで、
新しい展開があるかもしれない。
でも・・・でも・・・でも・・・
ど~~~~~してもお笑いの道を
諦めきれない。
いったい、どうしたらいいの???
それではここで、筍を見てみよう。
筍は、竹の根をどうこうしようなんて思ってないんだな。
そこから命をいただいたことに感謝して、
栄養も充分にいただいて、
「ありがとう!
じゃあ、ぼくは天に向かって、まっすぐに伸びていくよ!!」
ふりかえらず、とらわれず、みずみずしく
あっさり、明るく、天真爛漫に、のびてゆく。
下からぶつくさ聞こえてくる
竹の根たちの声もそのままに・・・
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