わたしたちはいつも自分を棚に上げている。
世間はうそいつわりの世界ですって。
そのことこそが真実だと言われる。
うん、そうそう。
まったく、人間て自分の妄想に気づかず、
自分が正しいと思って、
世間を見下ろしてるんだよね。
他人のことばかりああだこうだ言って、
全く自分が見えていない。
そんな風に言っているあなた。
え?わたし?
そうです!そこのあなたです!
あ~またやっちゃいましたね。
そうなんです!
私たちはついつい自分のことは棚に上げてしまう。
世間世間と言ったって、
自分をその世間の外に置いているようじゃ・・・
だから、スッタニパータ 蛇の経には、
「一切はこれ虚妄」ということばが、
くり返し、くり返し、出てくるんだな。
自分も入れて「一切」
世間には「このわたし」が入っていることを
忘れちゃいけないと。
それを知ることこそが自覚なんだな。
そうじゃなきゃ、
自覚とも悟りとも言えない。
親鸞聖人は、
「よろづのこと、みなもてそらごと、
たはごと、まことあることなし」
と言われた。
聖徳太子は、
「世間虚仮」
と言われた。
「妄念はもとより凡夫の地体なり、
妄念のほかに別に心は無きなり」
と言われた。
これも、すべて自覚のことばなんですね?
他人のことではない。
まさに自分のこと。
自分だけのこと。
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