人間の心の底の底まで厳しく見通した内省のことば
この世界にわろきものは我れ一人
~小さい堆積の経より⑥~
わたしは、ここで、今までにないくらい
ものすごいパンチをくらいました!
887-10
見解とか学問とか徳行とか思想とか
そういうものに腰をおろして
人を軽蔑し
自分の独断の上に立って
得意げに
『これを知らぬものは 愚か者で 間違っている』
といっている
888-11
他人を『愚か者』と見るのだから
自分自身は『正しい』というのである
つまり自分を正しいと認めるから
他人を軽蔑して
そういうことをいうのである
889-12
見当の狂ったものの見方をしながら
自分を完全なものと思い
高ぶってのぼせ上り
もう心がそれ丈になり
自分をこの世の神聖な第一人者だと自認している
それというのも彼の見方は
自分にとってそんなにも立派な完全なものだからである
ここまで読んできて、
すっかり他人事になっていた。
いろんな人にあてはめては、
「あ~こういう人いるいる。」
「だからあの人はだめなんだ」と、
どこかで他人を軽蔑していた。
「どうしたらあの人にわからせることができるだろう?」と、
自分が上に立って、
他人をどうこうしようとしていた。
ここで、「これはお前のことだぞ!」と
この思い上がりを砕こうと、
厳しくつきつけられた言葉。
すべてお見通しですね。
あまりにも、真をついた言葉。
そして、毎田先生は言われる。
「真理を見るものは、
後にも先にも自分ただ一人が、
真理の前に跪くもの」だと。
「この世界にわろきものは我れ一人」となるのだと。
どんなに謙遜したって、
人は根本的に、
自分をこの世の神聖な第一人者と自惚れている。
この狂人がわたしなのだと。
もうここまではっきり指摘されたら、
この愚かな自分を投げ出すしかないですね。
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